「残業手当に予算はかけたくない」
「残業手当を予算化したい」 等など、
残業手当を予算の範囲内に抑えたい声が多くあります。
景気拡大局面では、社員の残業が売上拡大に役だって
いました。
つまり、その社員が残って仕事をすることが直接、
売上につながっていたのです。
ところが、景気が後退または低迷している昨今、
仕事はあっても その残業が必ずしも売上にはつながらない、
またはつながりにくい 状況です。
たとえば、売上単価を客先から抑えられている場合がそれに相当します。仕事量は今まで通りあるので、社員は残業をします。
ところが売上単価が落ちているので、会社が残業手当を 払えば払うほど、 会社の利益がなくなっていく構図です。
残業手当を削っていきたい、と考えるのは当然のことです。
ところが残業手当は残業をしたら必ず支払うもので、削ったり、 節約したりすることはできません。
残業手当を法律どおりに支給しなければ、監督署から是正勧告が入ります。
そればかりか、今は弁護士が社員に代わって残業の未払いを請求する時代です。
残業手当の削減、節約という発想は大きなリスクが伴います。 このような残業問題を打開していかなければなりません。
不況期に耐えうる賃金設計が求められているのです。